いて座(射手座)

 射手座は夏から初秋にかけて南の空に見える星座です。
 黄道12星座の第9座にあたります。
 射手座は半人半馬のケンタウロス族(ケンタウルス座)の賢者、ケイローンであるとされていす。
 ケイローンはクロノス神の血を引き、不死身の身体と卓越した頭脳、優れた知識をもっていました。またケンタウロス族の例に漏れず、弓の扱いにも秀でていたようです。
 星図ではケイローンが西の空に向かって弓を引き絞った姿で描かれていて、これは大神ゼウスの命令で隣の敷座が暴れ出さないよう、その心臓たる赤く輝く1等星アンタレスに狙いを定めているのだといわれています
 ほかの説では、牡牛座を狙っているとも言われています。これは射手座と牡牛座はほぼ180度の開きがあり、射手座が沈むころに牡牛座が昇ることからきています。
 オリオン座とさそり座との関係によく似ているのがおもしろいですね。

 神話の中では、ケイローンはアルゴ号探検隊の隊長イアーソーン(アルゴ号座を参照)、神医アスクレーピオス(蛇遣座)など幾多の英雄の師として神話に登場します。ですが、英雄の師という立場上、ケイローン自身が主役となる神話はあまりありません。
 でも、彼がいなくてはその英雄たちのほとんどが生まれなかったことを考えれば、その存在がいかに重要なものかは容易にわかるのではないでしょうか。

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■よく見える季節:秋。9月上旬
■20時南中の時期:9月2日
■12宮名:人馬宮
■12宮での区分:11月23日~12月21日
■13星座での区分:12月18日~1月18日

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「星空の神々-全店88星座の神話・伝承」

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